水曜の犬
夢の内側から、水曜日を報告する。
急がない。驚かない。ありえないことを、事実として。
ページの絵具は72BPM──安静時の心拍──でゆっくり呼吸しています。
BPM 72
KEY D♭
DREAM POP
AMBIENT POP
↓ 受話器の向こうで
受話器の向こうで誰かが数えてる
七、七、七、七、
冷蔵庫が止まった夜のことを
あなたは天気予報と呼んだ
水曜の犬が走ってる
信号の色を全部知ってる
でも渡らない
でも渡らない
椅子に座ったまま泳いだことがある
嘘じゃない、嘘じゃないよ
骨の中にプールがあって
塩素の匂いで目が覚めた
水曜
まだ数えている
領収書の裏に書いた地図は
どこにも続いてなかったけど
折り方だけ正しかった
折り方だけ
水曜の犬がまだ走ってる
影だけ先に家に着いた
水曜日の重さを量る機械を
駅前で売っていたので買った
針が動かないので返しに行ったら
店ごと更地になっていた
SOUND / 音の設計
- VOCAL
- 女性、クローズマイク、息の多い声で、どこか遠い。歌っていない──幻覚を落ち着いて報告している。急がず、驚かず、ありえないことを事実として述べる。female, breathy, detached / not singing — reporting hallucinations calmly / stating impossible things as fact
- SYNTH
- 温かいアナログパッドが、持続しながら泳ぐ。warm analog pads, sustained, swimming
- GUITAR
- クリーンに深いリバーブ。アルペジオは漂流する。clean, heavy reverb, arpeggios that drift
- BASS
- 深く、遅く、水面下の動き。deep, slow, underwater movement
- DRUMS
- ミニマル。電子のキックが、遠くで。minimal, electronic kick, distant
- STRUCTURE
- ビルドなし。重力なし。すべてが宙に吊られたまま、同じ浮遊が最後まで続く。no builds, no gravity, everything suspended / same floating quality throughout
- AIR
- 濡れて、霞んで、リバーブに浸った午前三時。wet, hazy, reverb-heavy, 3AM atmosphere
- TEMPO
- BPM 72 / Key D♭。このページの絵具も同じ速さで呼吸しています。
七、七、七、七、
受話器を置いたら部屋が広くなった