(前奏が、ながく続く)
パソコンを開いて
キーボードの音だけが部屋にある
君はソファで
スマホか本か
たぶんそんなところ
会話はない
音楽もない
微かに洗濯機が回っている
(間奏)
考え事をして
手が止まる
画面の文字がぼやけて
どこを見ているのか
わからなくなる
(間奏が、ながく続く)
気づいたら
視線が画面にない
君の方を見ている
いつからかは
わからない
理由はない
ほんとにない
ただ 見てしまう
(間奏)
視線に気づいて
君が顔を上げる
「ねぇ、なに?」
少し間を置いて
視線に気づいて
君が顔を上げる
「ねぇ、なに?」
少し間を置いて
「なんでもない」
「なんでもない」
「なんでもない」
(アウトロが、ゆっくり消えていく)
また
キーボードの音に戻る
