Verse 1
冷蔵庫の光で二人の影が伸びてる
二人とも黙ったまま そのくらいの速さで夜が更ける
君がくれたひとくちが喉を通り抜けた
世界の輪郭がほんの少しだけ甘い
Verse 2
探しものはたぶんまだこの部屋のどこかにある
棚の裏か 言葉の隙間か
でも今夜は出てこない
見当たらない
Pre-Chorus
名前を呼ぶから怖くなる
呼ばなければただの温度だ
Verse 3
君が言いかけた何かを
冷蔵庫が止まった一秒が攫っていった
ちょうどよかった
今はまだ聞こえなくていい
Chorus
五分がひとつ灯る
目が慣れた暗がりにもうひとつ
最初からそこにあったのかもしれない
見えなかっただけで
Bridge
ベランダに雨の匂いがした
いつから降ってたんだろう
傘のことは考えなかった
両手を空にしたら風が冷たかった
さっきまで何か握ってたはずだ
空がやけに近い
Chorus
五分がひとつ灯る
目が慣れた暗がりにもうひとつ
最初からそこにあったのかもしれない
見えなかっただけで
Outro
体の真ん中に灯った名もないものを
風よけにして立ってる
立ってるだけでいい
今夜はそれだけでいい
探しものは、今夜は出てこない。
いつもなら見つかってしまうものが、今夜に限って見当たらない。なくなったわけではない。明日にはまた、棚の裏から出てくるかもしれない。でも今夜は、見当たらない。
灯るものには名前がない。呼ぶと怖くなるから、呼ばないでおく。そうすると、ただそこにある。最初からそこにあったのかもしれない。見えなかっただけで。
数えて足していけるものではない。ひとつずつ、別々に灯る。今夜のこれも、そのひとつ。