lowlights

暗順応

dark adaptation

ゆっくり、下へ

音源を流しながら、どうぞ。

verse

まだ一ヶ月も経ってないのに ずっとそばにいたみたいだ

距離の縮まり方がおかしい おかしいまま ここにいる

何年も続いた不眠が 君の隣で あっさり途切れた

起こされた朝の 君の声が 栞みたいに残ってる

pre-chorus

悪い夢も見なかった それだけで 十分すぎるんだ

chorus

名前のない時間が降り積もって 気づけば息ができてる

止まらなくていいから せめてゆっくり進めばいいのに

verse

ひとりでも やれてはきたけど 君がいると つい力が抜ける

鍵をかけ忘れたみたいに 全部筒抜けになってる

ふとした瞬間に笑う横顔 そのたびに少し書き換えられる

君がいる場所だけ 灯りがともる あとは 暗順応の途中

chorus

名前のない日和が降り積もって それを抱えたまま立ってる

止まらなくていいから せめてゆっくり進めばいいのに

bridge

一ヶ月にも満たない それだけの時間が

世界の彩りを変えてしまった 君が拠り所になってる

chorus

朝が来て 起こされて 目が合って

その繰り返しを 祈りみたいに 積み上げていけたなら

もう暗闇に 慣れなくていい

final chorus

名前のない日和が降り積もって それを抱えたまま立ってる

止まらなくていいから せめてゆっくり進めばいいのに

もっとゆっくり進めばいいのに

ノート

何年も続いた不眠が、誰かの隣であっさり途切れる。劇的な事件ではなく、名前のつけようもない穏やかな日々が降り積もって、いつのまにか世界の彩りを変えてしまう——これはそういう曲です。

「暗順応」は、暗いところで少しずつ目が慣れていくことを指す言葉です。長いあいだ暗さに目を慣らして生きてきた人が、ふいに灯りのある場所に出てしまった。眩しさに戸惑いながら、それでも「もう暗闇に慣れなくていい」と言えるようになるまでの、その途中の記録でもあります。

だからこの曲は、幸福を高らかには歌いません。止まらなくていいから、せめてゆっくり。壊れ物を運ぶような速度で、進んでいきます。