lowlights

FULL ALBUM

3000K

電球色

十三曲入り ・ ぜんぶ、暖かい色の下で

配灯表 — 色温度スケール十三曲 ・ 記号をクリックで各曲へ5000KI 昼白色3500KII 温白色3000KIII 電球色白にも、種類がある暖かい色が、好きなんです013000K02ずるいよ03信号待ち04雨と本と君の部屋05電球ひとつ06君のせいだ07日曜と魚08ラングラー09フィルム10るー11この部屋の文法12聞こえてる?13毎朝

街灯の色に、名前があることを知っていましたか。3000K──電球色。夕方の窓の、鍋の湯気の向こうの、あの暖かい白の名前です。

十三曲、ぜんぶその光の下で。急がない人と、急がなくなっていく人の記録。

I 昼白色5000KTRACK 01

3000K

Verse 1

いつもの帰り道だった
何も変わらないはずだった
ただ 君が立っていた
街灯の下で 上を見ていた
「この光 何色に見えますか」
振り返らずに 君が言った
俺に言ったのか 独り言か
わからないまま 立ち止まった

Verse 2

3000K 電球色
君はそう教えてくれた
数字で光に名前をつける人が
いることを 知らなかった
急いでいたはずだった
どこかに向かっていたはずだった
でも その数字が
頭から 出ていかなかった

Pre-Chorus

世界に名前をつけて
ひとつずつ 丁寧に見ている
そういう人が いるんだ
知らなかった

Chorus

3000K
その光の中で
君が少しだけ笑った
何でもない夜だった
何でもない場所だった
それだけのことが
ずっと 残っている

Verse 3

「暖かい色が好きなんです」
それだけ言って 君は歩き出した
俺はメモした
3000K と
なぜメモしたのか
自分でもわからなかった
ただ 忘れたくなかった
その数字を その声を

Pre-Chorus

急がなくていい場所が
こんなところにあったのか
気づかなかった
ずっと通ってた道なのに

Chorus

3000K
その光の中で
君の横顔が見えた
何でもない夜だった
何でもない場所だった
それだけのことが
世界を 変えた

Bridge

暗いから見えるものがある
慣れてから見えるものがある
君はそれを知っていた
ずっと前から
俺はまだ 慣れていない
でも 慣れたいと思っている
この光の速さで
ゆっくり

Outro

3000K
電球色
暖かい色が 好きなんです
その声だけが
今もまだ
聞こえている

music style
Japanese indie pop ballad, male vocal.

Calm emotional delivery, intimate storytelling.

Tempo around 80 BPM.

Instruments:
electric piano,
clean electric guitar,
soft bass,
light drums,
ambient synth pads.

Atmosphere:
quiet Tokyo street at night,
warm street light,
romantic and nostalgic mood.

Cinematic, gentle, reflective.

I 昼白色5000KTRACK 02

ずるいよ

Verse 1

店を出て 空を見上げた
「今日の夕方 いい色してるね」って
見上げたら ほんとにいい色で
君がいなかったら 気づかなかった

歩く速度が 変わらない人
俺が早いのか 君が遅いのか
三歩目くらいで もう合ってる
合わせてるんじゃなくて 合っていく

Pre-Chorus

知らない路地に 曲がる
「こっちに猫がいるの」って
いるの じゃなくて いたんだろう 前に
この街 全部 覚えてるんだね

Chorus

ずるいよ そういうの
何にもしてないのに ぜんぶ持っていく
夕焼けの色も 猫の名前も
今日がいい日だったことも
ぜんぶ 君のせいにしていい?

Verse 2

小さな店 カウンターに並ぶ
「ここの照明 好きなの」って 教えてくれた
照明のことは 俺にはわからない
でも 居心地がいい それだけわかる

出てきた料理に 少しだけ目を閉じた
美味しかったんだ
その横顔を 一生覚えてるかもしれない
大げさじゃなくて ほんとうに

Pre-Chorus

帰り道 壁に手を触れた
何を感じてるんだろう
聞かない 聞いたらたぶん
「温度」って 一言で返される

Chorus

ずるいよ そういうの
特別なことは 何もないのに
全部 特別になっていく
口の端だけの 笑い方も
声が静かになる 瞬間も
そういうの ぜんぶ ずるい

Bridge

角を曲がったら 猫がいた
しゃがんで 見てる 触らない
ただ 見てる
「この子 目がきれいだね」って

俺も 見てたよ
猫じゃなくて
しゃがんでる 君の横顔を

「帰りたくないな」って 小さく言った
聞こえてないと思ってるだろう
聞こえてるよ
俺も帰りたくないよ

Final Chorus

ずるいよ ほんとに
何でもない顔して
こんなに 持っていかないでよ
夕焼けも 猫も 壁の温度も
全部 君の色に 染まっていく

たぶん もう 手遅れだと思う
三歩目くらいから
歩幅が合った あの瞬間から
ずっとこうなることは 決まってた

Outro

ずるいよ
ほんとに ずるい

music style
Japanese indie pop, Male vocal, A song about being stolen without knowing it, Acoustic guitar arpeggio only at the start, No drums until bridge, Vocal: male, close mic, conversational, half-smiling, The voice of someone losing an argument with himself, Warm, unpolished, not trying to be cool, Guitar: acoustic arpeggio throughout, Gentle, unhurried, Like footsteps matching pace, Clean electric guitar enters gradually, adding color like a sunset, Bass: warm, subtle, appears slowly, Never dominates, Walks underneath like a cat following you home, Bridge: brush drums enter softly, The moment a cat appears in an alley, Gentle, careful, Then everything drops away, Voice alone, Almost speaking, One line in near-silence, Then instruments return gently for final chorus, Production: warm, intimate, open air, The sound of walking through backstreets at dusk, Space between notes, BPM 80, The pace of someone who used to walk fast but doesn't anymore, Sung in Japanese

I 昼白色5000KTRACK 03

信号待ち

Verse 1

信号が変わるまでの間に
君が何を見ていたか 当ててみたくなる
排水溝に落ちた銀杏の葉か
錆びた自転車のベルか

いつもの倍の時間をかけて
同じ道を歩いてるだけなのに
知らない街みたいだ

Pre-Chorus

急いでたんだな 俺は
ずっと

Chorus

二人分の歩幅で 世界が広くなる
余白のある場所に 風が入ってくる
何も持たないまま 並んで歩くだけ
それだけのことが こんなに難しかった

Verse 2

「まだ決めなくていいよ」って
あれは優しさだと思ってた
違った
あれは君の 生き方だった

答えを出す前に 黙ることを
俺は誰にも 習わなかった
選択肢を潰して 最短を選んで
それを正しさだと 思い込んでた

Pre-Chorus

止まっていいんだな ここで
少し

Chorus

二人分の歩幅で 景色が変わっていく
走ってた頃には 見えなかったものばかり
何も言わないまま 隣にいるだけ
それだけのことが こんなに温かかった

Bridge

君の沈黙には 体温がある
俺の沈黙には まだ言い訳がある
同じ黙るでも 全然違うから
もう少しだけ 君の速さを覚えたい

Final Chorus

二人分の歩幅で 夜を歩いている
行き先は決めてない それでいいと思えてる
明日も隣にいるかは わからないけど
今 ここにいることだけ ちゃんと知ってる

Outro

もう少しだけ ゆっくり
もう少しだけ

music style
Japanese indie pop / city pop ballad.
Male vocal, warm and intimate.
80 BPM, reflective mood.

Clean electric guitar, electric piano, soft bass, light drums.
Atmosphere of a quiet night walk after a traffic light.

Calm, nostalgic, gentle, emotional but restrained.

I 昼白色5000KTRACK 04

雨と本と君の部屋

Verse 1

靴下のまま 君の部屋に上がる
三回目になると もう迷わない
スリッパの場所も 電気のスイッチも
押さなくていいことも 知ってる

窓を少し開けて 雨の音を入れる
「今日のは いい雨だね」って
いい雨と悪い雨が あるらしい
俺にはまだ 聞き分けられない

Pre-Chorus

君はローテーブルに 図面を広げて
俺はソファの端で 本を開いた
それだけの土曜日

Chorus

雨の音と ページをめくる音
シャーペンが紙に触れる音
時計の音は 聞こえない
たぶん止まってるんじゃなくて 要らないんだ

君が前髪を耳にかけた
それだけのことを 覚えてる午後
何もしなかった日が
いちばん長く残るって 知らなかった

Verse 2

「コーヒー淹れよっか」って立ち上がる
君の豆 君のやり方で
お湯の温度が どうとか 蒸らしが どうとか
覚えたふりして 実は毎回違う

マグカップ 二つ 湯気が揃う
グレーのと 白いのと
淹れたてを すぐ飲まない 君がそうだから
少し冷ますのを 待てるようになってた

Pre-Chorus

君は図面に戻って
俺はコーヒーに口をつけた
それだけの土曜日

Chorus

雨が強くなって 窓を少し閉める
それでもまだ 音は聞こえてる
「帰れなくなるかもね」って 君が言う
困ってない顔で

洗濯物 取り込み忘れたかも
まあいいか 明日も降るらしい
何も起きない午後の まんなかで
こんなに安心してる自分がいる

Bridge

本のしおりを挟んだまま 眠ってたらしい
目が覚めたら 毛布がかかってた
君はまだ図面を見てる
シャーペンの音だけが 動いてる

起きたことには 気づいてるくせに
何も言わない そういう人
俺もまだ寝てるふりを する
この時間が 終わるのが惜しいから

Final Chorus

雨が止む気配がする
空が少しだけ明るくなって
カーテンの色が 変わっていく
「あ、やんだね」って 君が顔を上げる

帰らなきゃと 思うのに
靴下のまま 動けないでいる
「いればいいのに」とは 言わないで
ただ コーヒーを もう一杯淹れてる

Outro

雨と 本と 君の部屋
ぬるくなった コーヒー
この午後の ぜんぶ

music style
Japanese indie pop, Male vocal, Rainy Saturday afternoon music, Not a performance — a song heard from the next room while it rains outside, The quietest of the three, Warm, still, almost motionless, Vocal: male, soft, barely singing, The voice of someone half-asleep on a couch, Close mic, Mumbling warmth, Guitar: acoustic, minimal fingerpicking, Two or three notes repeated, Like rain on a window, Unhurried, Electric guitar: barely there, A clean hum that appears and disappears, Bass: warm, slow, almost ambient, Not walking — resting, A pulse felt beneath the rain, Drums: nearly absent, A single brush stroke here and there, The rhythm of a pen on paper, Silence is the main instrument, Piano: sparse single notes, Like drops falling from an eave after rain stops, Production: warm, intimate, Rain audible in the room, The sound of pages turning and coffee cooling, Small room reverb, BPM 75-80, The pace of an afternoon where time is not needed, No builds, Same stillness throughout

II 温白色3500KTRACK 05

電球ひとつ

Verse 1

電球が切れたから 買いに行こうって
十五分で終わる 土曜の買い物
スニーカー履いて 財布だけ持って
近所のホームセンター それだけのはずだった

照明コーナーの前で 君が止まった
一個ずつ手に取って パッケージの裏を読む
「これ2700って書いてあるけど嘘」
何の話? でも楽しそう

Pre-Chorus

こんなに喋る人だったっけ
こんなに目がきらきらする人だったっけ
知らなかった
電球の前の君を 知らなかった

Chorus

電球ひとつ 買いに来ただけなのに
もう四十分 経ってる
あと何コーナー 残ってるの
全部つきあうよ 全部見せてよ

電球ひとつ それだけの土曜日が
こんなに長くて こんなにいい
君が好きなものの話をする横顔
もっと見ていたい ずっと

Verse 2

工具のコーナーで 木を触ってた
手のひらで 表面をすうっと
何を感じてるんだろう いつも思う
聞いたら「温度」って言うんだろうけど

ペンキの色見本 並べて聞いてくる
「この白とこの白 ぜんぜん違うの わかる?」
わかんない 正直に言ったら
嬉しそうに 説明が始まった

白にも種類があること
冷たい白と あたたかい白
青に寄る白 黄に寄る白
世界ってそんなに 細かかったんだ

Pre-Chorus

こんなに楽しそうな人だったっけ
こんなに 手を動かす人だったっけ
知らなかった
好きなものの前の君は こんなに明るい

Chorus

電球ひとつ 買いに来ただけなのに
カゴには多肉植物が増えてる
「この子 光量少なくても大丈夫な顔してる」
植物に 顔があるらしい

電球ひとつ それだけの用事から
二時間半が 溶けていった
レジに並ぶ君が ちょっと恥ずかしそうで
「ごめん 長くなった」って 謝るのが かわいい

Bridge

帰り道 多肉植物を 両手で持ってる
大事そうに 揺れないように

「名前 つけていい?」
いいよ
「じゃあ......まだ決めない」

出た
まだ決めない
君はいつもそう

でも そういうとこが
好きなんだよ たぶん
いや たぶんじゃない 確実に

Final Chorus

電球ひとつ 買いに来ただけだった
ただの土曜の ただの買い物
でも帰り道 隣を歩く君は
さっきまでの二時間分 ちょっとだけ照れてる

電球ひとつ 取り替えたら
キッチンに灯りが戻る
それだけのことなのに
君と選んだ灯りは ちょっと特別に見える

Outro

多肉植物の名前
来週あたりに 決まるかな
決まらなくてもいい
そのうちね
そのうち

music style
Japanese indie pop / acoustic pop.

Male vocal, warm and intimate.

Tempo around 90 BPM.

Instruments:
acoustic guitar, electric piano, soft bass, light drums, subtle strings.

Mood:
warm everyday love story.
Saturday afternoon shopping together.

Atmosphere:
cozy, gentle, nostalgic.

II 温白色3500KTRACK 06

君のせいだ

Verse 1

街灯の色が 気になるようになった
あれは暖色かな 何ケルビンだろう って
夜道で立ち止まる 前は ただの帰り道だった
今は暗さにも 種類があるって知ってる

コーヒーを淹れて すぐ飲まなくなった
少し待つ あの数分が 惜しくなくなった
湯気を見ている それだけのことが
いつからか 一日で一番静かな時間

Pre-Chorus

いつからだろう こうなったの
たぶん 君が 何でもない顔で
「いい光だね」って言った あの日から

Chorus

ぜんぶ君のせいだ
朝の光で 目が覚めるのも
雨の日 窓を少し開けるのも
歩くのが 遅くなったのも
ぜんぶ 君のせいだ
困ってる ほんとに

Verse 2

壁を触る癖がついた
素材の温度なんか わかるわけないのに
カーテンを リネンに変えた
光の通し方が 全然違うんだ

美味しいもの食べると 目を閉じるようになった
0.5秒だけ 君と同じ
そんなこと 誰にも言えない
ぜんぶ 君の辞書から盗んだ仕草

Pre-Chorus

返したくても もう返せない
君がくれたものは ぜんぶ
返品できない種類の ものばかり

Chorus

ぜんぶ君のせいだ
沈黙が 怖くなくなったのも
一人の部屋が 少し広いのも
「まだいていいよ」が いちばん嬉しいのも
ぜんぶ 君のせいだ
もう手遅れだ

Bridge

君は何もしてないって 言うだろう
隣にいただけだって
それがどれだけ 大変なことか
たぶん 君だけが知らない

教わったんじゃない 移ったんだ
君の時間の速さが そのまま
何もしないで いてくれたから
俺は変われたんだと思う

Final Chorus

ぜんぶ君のせいだ
影のほうが 好きになったのも
夜が怖くなくなったのも
急がなくても 間に合うと知ったのも
ぜんぶ ぜんぶ 君のせいだ

困ってる 本当に困ってる
でも もう戻れないから
このまま 困らせてくれ
ずっと

Outro

君のせいだ
ぜんぶ 君のせいだ

music style
Japanese indie pop, Male vocal, A love song disguised as a complaint, Light shuffle rhythm, Not sad — smiling while confused, Vocal: male, close mic, conversational, slightly amused, The voice of someone pretending to be annoyed but failing, A smile leaking through every line, Warm, unpolished, Guitar: acoustic, light shuffle strumming, A gentle bounce, Clean electric guitar adds warmth between phrases, Bass: round, melodic, groovy, Carries the shuffle feel, The rhythm of someone walking differently than they used to, Drums: light shuffle beat, Brushes with a swing, Playful but never loud, Bridge: tempo drops, Drums almost disappear, Voice becomes sincere, The smile fades and something real shows through, Then shuffle returns for final chorus, Production: warm, intimate, clear, Space between instruments, BPM 78 with shuffle feel, Sung in Japanese

II 温白色3500KTRACK 07

日曜と魚

Intro
Verse 1

商店街の端っこ 君が立ち止まる
八百屋のおじさんと 目が合って笑う
「かぶ、安いね」って 俺に言う
買ったことないけど 「いいね」って言う

ビニール袋 二つ 片手ずつ
並んで歩く 日曜の三時
影が長い 冬が近い
でもコートはまだ 早い

Pre-Chorus

特別なことは 何もない
ないのに なんだろう この感じ

Chorus

君と選ぶ 魚の目が澄んでるとか
そんなことで 笑える午後がいい
エコバッグの持ち手が絡まって
ほどくのが もったいないくらい

帰り道 夕焼けが綺麗とか
そんなことを ちゃんと言える二人がいい
献立なんて 決まってないけど
まあいいか キッチン立てば 何か出来る

Verse 2

君が魚を焼く 俺がサラダを切る
換気扇の音と 鼻歌が混ざる
「ちょっと味見して」差し出す指先
塩が足りない 足りないくらいが好き

テーブルに並べた 二人分の皿
大したもんじゃない ごはんと味噌汁
焼き魚と サラダと
「いただきます」の声が揃うこと

Pre-Chorus

特別なことは 何もない
ないまま 続けばいいのに

Chorus

君の味噌汁 毎回ちょっと違う
それがいい 同じ日がないみたいで
洗い物しながら 窓の外見て
「今日の月 丸いね」って それだけ

テレビもつけない 音楽もかけない
二人の気配だけで 部屋が鳴ってる
ソファの端と端 足だけ触れてる
これ以上は なくていい

Bridge

レシートを ポケットから出す
かぶ 鯵 豆腐 ねぎ
合計 千二百円の日曜日
たぶん 一番 贅沢な使い方

Final Chorus

君と選ぶ 少し曲がったきゅうりとか
そんなことが ちゃんと 嬉しい
エコバッグの中で 卵 割れないように
歩幅 少しだけ 丁寧になる

帰り道 同じ角を曲がる
同じ階段を上がる 鍵を開ける
靴を脱ぐ ただいまの顔をしてる

Outro

日曜と魚と 君がいる
それだけの午後 それだけがいい

music style
Japanese indie pop, Male vocal, Sunday afternoon music, Not a performance — a song playing in a cafe that a couple barely notices, then remembers on the walk home, Warm, unhurried, daylight, Vocal: male, soft, conversational, Not singing to anyone — just humming with a smile, Close mic, Relaxed, unpolished, no effort to impress, The voice of someone remembering a good day, Guitar: acoustic fingerpicking as the backbone, Warm, round, like sunlight through a window, Simple patterns that feel like breathing, Electric guitar subtle and clean, adding color, never leading, Bass: warm, groovy but restrained, Walks slowly underneath, The Sunday pace, Drums: light, brushed, laid-back swing feel, Never pushing, The rhythm of walking side by side, Production: warm, analog, clear but soft, Space between instruments, Everything breathes, No builds, no climax, Same temperature throughout, BPM 85-90, The pace of a walk home with grocery bags, Sung in Japanese

II 温白色3500KTRACK 08

ラングラー

Verse 1

黒いジープの助手席に 君が乗ってる
それだけで なんか おかしくて
「こういうの乗るんだ」って 見上げた顔
俺だって意外なとこ あるんだよ

東名に乗る 窓の外 ずっと見てる
遮音壁が途切れるたびに 身体が前に出る
子供みたいだ って思った
言わないけど 横で笑ってた

Pre-Chorus

「音楽 何かかける?」
「任せる」
俺のプレイリスト 誰にも聴かせないやつ
車の中だと なぜか 平気で

Chorus

片道一時間半の 距離がちょうどいい
長すぎず 短すぎず
話しても 黙っても いい速度で
景色が 流れていく

助手席の君が 三曲目で言った
「これ 好き」
どの曲かは 教えてくれない
ずるい 気になる ずっと気になる

Verse 2

海老名で降りて コーヒー二つ
俺のぶんは 少し冷ましてから渡してくる
もう知ってるんだ 俺の飲み方
何も言わずに 覚えてるのが 君だ

足柄あたりで 富士山が出た
「あ」って 聞いたことない声が出た
自分でびっくりして 小さくなる
富士山じゃなくて 自分の声に驚いてる

Pre-Chorus

それ 俺だけが見てるんだろうな
普段の君しか知らない人は
こういう「あ」を 知らない
得した って思った

Chorus

御殿場の午後 君は買い物じゃなくて
外壁を触って 照明を数えて
「この通路 色温度バラバラ」って
お前 買い物する気 あるの?

結局 買ったのは ドリッパーひとつ
白くて小さい 一杯用
「うちに来たとき 使って」って
自分のものは 何も買わない そういう人

Bridge

帰りの東名 渋滞にはまる
君は嫌がらない
「止まってる時間も好き」って言う
高速道路でも それ 適用するんだ

夕方の光が 車内に差して
「今 3200Kくらい」って
俺の車 照明器具じゃないんだけど
口の右端だけ 笑った

渋滞の中で マフラー渡した
グレーのカシミア
「いいの?」って 少し固まった顔
いいよ 似合うの 知ってたから

Final Chorus

帰り道 君は眠った
シートを少し倒して
マフラーに顔を 半分埋めて
新品なのに もう自分のもの

ラジオを消した
エンジンの音と 君の寝息だけ
足元に ドリッパーの紙袋
渋滞の赤いテールランプが 並んでる

急がなくていい
このまま渋滞でいい
隣で眠ってるなら
何時間だって 構わない

Outro

黒いジープの助手席に
マフラーに埋もれた君がいる
たぶん これが
俺のいちばん好きな景色

music style
Japanese indie pop / soft city pop.

Male vocal, warm and reflective.

Tempo around 95 BPM.

Instruments:
clean electric guitar, soft drums, bass groove, electric piano, subtle pads.

Mood:
long drive on the highway with someone you love.

Atmosphere:
late afternoon light, road trip feeling, gentle and nostalgic.

Style:
Japanese indie pop / mellow city pop.

II 温白色3500KTRACK 09

フィルム

Verse 1

「海に行かない?」って 珍しく君から
電車で一時間半 窓側の横顔
トンネルを抜けるたび 目を細める
光が変わるのが わかるんだ 君には

十一月の海は 誰もいなかった
風が強くて 君の髪がめちゃくちゃで
直さないまま 笑ってた
その顔を 俺は撮れなかった

Pre-Chorus

「きれいなものは 目が覚えてるから」
「忘れそうなものだけ 撮る」
そう言って 錆びた手すりに カメラを向ける
俺には ただの手すりだったのに

Chorus

フィルムは残り何枚だろう
三十六枚のうちの 何番目に
俺はいるんだろう
いなくてもいい 君が選んだ景色の隣にいる

この日を いつか現像するとき
光の加減で 思い出すかな
風がぬるくしたコーヒーのことも
何にもしなかった午後のことも

Verse 2

防波堤に並んで コーヒーを飲んだ
「この辺で育ったんだ」って 一言だけ
海を見る目が 少し違った
観光客じゃない 帰ってきた人の目

聞きたいことは たくさんあった
この海で何を見てたの
誰と来てたの 何を失くしたの
でも聞かなかった 君が話すまで待つと決めた

Pre-Chorus

猫がいた 君はしゃがんだ
カメラは構えなかった
「この子は目が覚えてる」って
覚えてるものは 撮らなくていいんだ

Chorus

フィルムは残り何枚だろう
午後になっても まだ半分も使ってない
「もったいないから」じゃなくて
「まだ出会ってないから」って 君は言う

この日を いつか振り返るとき
何が残ってるだろう
潮の匂いとか 風の音とか
君がシャッターを切る 小さな音とか

Bridge

帰りの電車で 君は眠った
膝の上に カメラを抱えたまま
俺はその寝顔を 撮りたいと思った
でもカメラは 君の膝の上

だから 目で撮った
まつげの影 少し開いた唇
窓からの光が移っていく
三十六枚には残らない 俺だけの一枚

Final Chorus

三週間後 封筒が届いた
二十四枚の 君が見てた世界
錆びた手すり 水たまりの空
どれも 俺には見えてなかったもの

最後の一枚は 俺だった
堤防の上 海を見てる後ろ姿
撮られたことも 知らなかった
裏に 小さな字で

「忘れたくなかったから」

Outro

三十六枚のうちの 一枚に
俺がいた
君が残したいと思った景色の中に
俺がいた

それだけで
たぶん 一生分

music style
Japanese indie folk / indie pop ballad.

Male vocal, gentle and intimate.

Tempo around 80 BPM.

Instruments:
acoustic guitar, soft piano, light drums, warm bass, subtle strings.

Mood:
quiet seaside memory, nostalgic, reflective.

Atmosphere:
late autumn sea, film photography, soft wind.

Style:
Japanese indie pop / acoustic ballad.

III 電球色3000KTRACK 10

るー

Verse 1

名前のない植物が 窓際にいる
三ヶ月 ずっと「この子」って呼んでた
水をやるスポイト 百均の
それを大事そうに使う君が好き

商店街の帰り道 白菜を抱えて
「この子がいい」って選ぶ横顔
野菜にも植物にも「この子」って言う
たぶん 俺にだけ名前を使う

Pre-Chorus

来週も来る? って聞いたよね
再来週も? って
うん って言った
うん しか言えなかった

Chorus

鍋の湯気で 窓が曇る
君が指で何か書いた 見えなかった
見えなくていい たぶん
見えないくらいが ちょうどいい

膝がぶつかるテーブルで
ポン酢ひとつの「ありがとう」
なんでもないのに 響いてる
こんな夜を なんて呼べばいいんだろう

Verse 2

毛布を半分 分けてくれる
肩にもたれる重さを覚えた
髪がコートに引っかかって
直さないまま そのままでいる

辛いの好きだっけ って聞かれて
普通って答えた
でも君と食べたら美味しいと思うって
言ったら 三秒 黙った

Pre-Chorus

そういうこと言うんだ って
怒ってるわけじゃなく
呆れてるわけでもなく
ただ ちょっと 驚いてた

Chorus

テレビもつけない部屋で
遠くの踏切の音がする
自転車のベル 誰かの声
全部遠くて 全部やさしい

窓際の「この子」が小さく座ってる
名前がついた日の夜
るー って 何の意味かは聞かない
聞かないまま 隣にいる

Bridge

コートの裾を つまむ指先
握らない 引っ張らない
ただ つまむだけ
それが君の 近づき方

俺は 手を伸ばすのが遅い人間で
君は 待てる人間で
その噛み合い方が
偶然にしては 出来すぎてる

Final Chorus

鍋の湯気で 窓が曇る
曇った向こうに 商店街の灯り
オレンジ たぶん 2700K
君が教えてくれた数字

来週はキムチ鍋
再来週は まだ決めなくていい
決めないまま ここにいる
るーと 君と この部屋に

Outro

名前をつけるって
大事にするって決めること
三ヶ月待って
ようやく決めた名前の重さ

内緒 って言った
笑ってた
両方の口角が上がってた
その顔を 俺は知ってる

music style
Japanese indie pop / acoustic love song.

Male vocal, soft and intimate.

Tempo around 85 BPM.

Instruments:
acoustic guitar, piano, soft bass, light drums, subtle strings.

Mood:
quiet winter evening, warm apartment atmosphere.

Atmosphere:
steam from hot pot, small room, gentle intimacy.

III 電球色3000KTRACK 11

この部屋の文法

Verse 1

鍋の火を止めてから
何も変わらなかった
ただ少し近くなった
それだけのことで

洗い物の音が止まると
部屋が違う顔をする
あなたの手がこの場所を
知りすぎている

Pre-Chorus

言葉の前に指が動く
この部屋ではそういうことになっている

Chorus

声を出してもいいと
気づいてしまった夜から
制御の仕方を
忘れていく

ここだけの文法
外では言えないまま
温度だけが正直だ

Verse 2

恥ずかしいのに
身体の方が先に答える
嫌じゃないのかと
もう聞かれなくなった

少しずつ
隠さなくなっている
それが怖いような
怖くないような

Bridge

心臓のあたりに耳を当てる
速い、とあなたが言う前に
わかってる

Outro

毛布が重い
二人分の重さを
身体が覚えてしまう前に
目を閉じる

music style
Japanese indie pop ballad.

Male vocal, soft and intimate.

Tempo around 75 BPM.

Atmosphere:
late night apartment,
quiet intimacy,
two people close together,
soft emotional tension.

Instruments:
piano,
clean electric guitar,
soft bass,
minimal drums,
warm ambient pads.

Mood:
intimate,
slow,
warm,
sensual but gentle.

III 電球色3000KTRACK 12

聞こえてる?

Verse 1

既読がついた 午前2時の画面の光
返事はなかった 部屋だけが静かに白んだ
怒ってるわけじゃない ただ
この静けさには 体温がない

Verse 2

「何かあった?」って 打ちかけてやめた
送ったところで 正しい言葉なんてどこにもない
だから待つ だから眠れない
暗い部屋で 最悪の物語を先に書く

Pre-Chorus

全部話してくれれば
骨まで受け止める
全部話してくれれば
どこまでも行ける
ただ 聞こえない

Chorus

聞こえてる? 僕の声
この夜の向こうに届いてる?
怒ってない 責めてない
ただ このまま 消えないでくれ

Verse 3

以前にもあった 気づいたら春が終わっていた
何が悪かったのか 今もわからないまま
それが一番怖い 理由のない終わりが
朝焼けみたいに 静かにやってくること

Pre-Chorus

全部話してくれれば
どんな答えでもいい
全部話してくれれば
ここに立っていられる
ただ 聞こえない

Chorus

聞こえてる? 僕の声
この夜の向こうに届いてる?
怒ってない 壊れてない
ただ このまま 消えないでくれ

Bridge

沈黙には種類がある
君のはいつも 湖みたいだった
でも今夜のは違う 底が見えない
深さがわからなくて 息ができない
読めないまま 朝が来て
読めないまま また夜になる
泳ぎ方を知らない海で
ずっと腕だけ動かしてる

Final Chorus

聞こえてる? 聞こえてたら
何も言わなくていいから
ここにいると 教えてくれ
それだけで もう少し 立っていられる

Outro

聞こえてる?
……聞こえてる?

music style
Japanese indie pop ballad.

Male vocal, emotional and intimate.

Tempo around 80 BPM.

Atmosphere:
late night apartment,
text message anxiety,
quiet city night.

Instruments:
piano,
clean electric guitar,
soft bass,
minimal drums,
ambient synth pads.

Mood:
lonely,
introspective,
emotional tension.

III 電球色3000KTRACK 13

毎朝

Intro
Verse 1

カーテン越しの光で 目が覚める
隣で眠ってる 寝癖のついた君
起こさないように ベッドを抜けて
キッチンに立つ 君のやり方で お湯を沸かす

温度はたぶん 少し違う
蒸らしも まだ足りてない
それでも 一口飲んで
何も言わずに 笑う君を見る

Pre-Chorus

誓いの言葉は 似合わない
大きな約束も いらないけど
ひとつだけ

Chorus

毎朝 君より少しだけ早く起きて
上手くなくても コーヒーを淹れたい
カーテンを開けて 光を入れて
「おはよう」って 言えたらいい

何でもない日を 何度も重ねて
特別じゃない時間を 選び続けて
季節が変わっても 変わらないものを
ふたりで 見つけていけたらいい

Verse 2

日曜の商店街で 君が立ち止まる
となりで 俺も立ち止まる
かぶを選ぶ 真剣な目
その目が好きだと ちゃんと言える

春は桜を見に行こう
夏は窓を開けて 風を入れよう
秋は少し早く帰ろう
冬は鍋を囲もう

決めすぎなくていい
そのときの気分でいい
同じ方向を見ていられたら
それだけで たぶん充分

Pre-Chorus

永遠は 約束できない
でも 明日のことなら 約束できる
明日も その次も

Chorus

毎朝 君の隣で目を覚まして
雨の日は 窓を少し開けて
晴れた日は カーテンの色を見て
今日も始まるね って笑えたらいい

何年先でも きっと同じ
特別じゃない朝を選びたい
今日みたいな 何でもない日を
ふたりで 大事にできたらいい

Bridge

君が泣く日も あるだろう
俺は 上手く言えないかもしれない
でも 隣に座って
コーヒーをもう一杯 淹れることはできる

上手くなったね って
いつか言われたい
コーヒーじゃなくて
隣にいることを

Final Chorus

毎朝 何も変わらない朝を
君と始められたら それでいい
灯りをつけなくても
カーテン越しの光が ふたりを照らす

毎朝 毎朝
飽きるくらい 同じ朝を
飽きるくらい 同じ言葉を
おはよう って
おはよう って

Outro

何でもない朝が
何よりも贅沢だと
君が 教えてくれた

music style
Japanese indie folk, Male vocal, A morning that never happened, Key of C, BPM 68, A prayer disguised as a promise, Vocal: male, close mic, tender, unhurried, Imagining a future he may never have, Not sad — hopeful, Almost a lullaby, Guitar: acoustic fingerpicking only, Simple, repeating, The rhythm of a morning routine, Like sunlight through linen curtains, Cello: enters softly in verse 2, A single line beneath the voice, Not dramatic — breathing, Drums: none until chorus, Brush drums, soft, circular, Never louder than the guitar, Bridge: guitar and cello only, Voice almost whispering, Final chorus fuller but never loud, A wish becoming real for a moment, Production: morning light, Warm, clear, intimate, Sung in Japanese

十三曲、ぜんぶ灯った

「暖かい色が、好きなんです」